こんにちは、ECF Techブログ担当 michiです。
今回もScratchを活用した授業や学習に使えるネタの提供に挑戦したいと思います。2020年度から、普段の授業科目の中にコンピュータの活用方法やプログラミングの考え方を学ぶ要素を取り入れることが求められています。
教育関係者の方のニーズや対象の年齢層などに応じ、自由にご活用いただけますと幸いです。
概要
学習テーマ
拍子とテンポを学ぼう
想定学年
小学校3年~6年程度
※工夫次第ではより低学年向けにもご活用頂けます
該当科目
音楽(算数の学習も可能)
学習のねらい
- 拍やテンポという言葉を体感し、意味を理解する
- 四分音符と対比しての八分音符・十六分音符などを理解する
- コンピュータを活用することで、テンポを自在に変更させ、また楽しく音を学べることを体感する
Scratchの基本操作
今回用いる基本的なScratchの操作をまとめています。
音楽ブロックの追加
ドラムの音を鳴らしてみる
追加された「音楽」のグループを使って、ドラムの音を好きなように鳴らしてみましょう。
スプライトを選ぶ
使いたいスプライトを選びます。また、もともとのねこのスプライトは動きが2種類と限られているので削除したい場合は下のようにします。
リズムに合わせて動くキャラクターを選ぶのに使います。マウスカーソルを乗せたまま待っていると、使えるコスチュームがアニメーションとして表示されます。スプライトを選ぶ参考になります。
今回用いる主な機能は以上です。
取組み(授業など)のながれ
ではここから、授業などに用いるながれを説明させていただきます。
あるリズムを聞いて、Scratchで再現させよう
次のようなドラムによる音を聞いてもらいます。Scratchで作成したものです。この音を再現することを目指します。
再現してもらう際に、
- スネアドラムとバスドラムしか使わないこと
- テンポは60のままでいい
という事を伝え、答えを導きやすいようにしておきます。
作れない場合のヒントとして、楽譜で作成した次のようなプリントなどを用意しておくといいかもしれません。下の譜面は自由にご利用ください。
四分音符が1拍、八分音符が0.5拍、16分音符が0.25拍であることを伝えるなどして、情報を提供します。
ヒントの提示が不要だった場合は、譜面と拍の関係性を改めて説明するなどして活用します。
1分を測ろう
2拍分のリズムができあがったところでテンポについて学びます。テンポが60の場合1拍は1秒です。何回繰り返せば1分になるかを考えてもらいましょう。このあたりはかけ算や割り算の知識です。
30回とわかったところで下のようなプログラムを作成、実際に鳴らして1分を測ってみます。
ほぼ1分で終了することが確認できます。
恐竜くんをダンスさせよう
ここからはお楽しみです。テンポに合わせてダンスをおどる恐竜くんをつくります。コツは音を鳴らす直前に恐竜の振り付け(うごき)をプログラムすることです。音に合わせて動くように見えます。下は恐竜にリズムに合わせた振り付けをつけたプログラム例です。
この部分だけを取り扱って、リズムを楽しむだけの授業展開も楽しいかもしれません。
また、繰り返しの前に「テンポを( )にする」ブロックをつけて、テンポを変更することで恐竜のダンスもそのまま早くなったり、遅くなったりします。いろいろアレンジして楽しんでみてください。
実際の動作は、Scratchの共有機能を利用してこちらで公開しています。ぜひご覧ください。
おわりに
というわけで、簡単ではありますが今回もコンピュータ活用授業の提案をさせていただきました。最後までご覧くださりありがとうございました。こういったネタも引き続きご提供できればと思っています。よろしくお願いします。
また、作成したプログラムはScratchのサイトにて、こちらのURLで共有しております。自由にリミックスしてみてください。