マイクロビット工作-腕立てふせカウンタ

IoT

こんにちは、ECF Techブログ 担当 Michiです。
今回はマイクロビット工作シリーズ お届けしたいと思います。前回に引き続き、トレーニング向けの活用です。今回は腕立てふせの回数を数えるプログラムを作ってみたいと思います。

用意するもの

  • アクティビティベルト
  • 磁石

磁石は冷蔵庫などにくっついていそうな一般的なマグネットでOKです。なければ百均などでも手に入りますよ。

アクティビティベルトは前回の記事で作成した、トレーニング向けのベルトになります。作り方は下の記事をご確認ください。
https://tech.e3factory.com/stem/416

磁気センサーについて

今回のプログラムは磁気センサーを用います。磁気センサーは磁力の強さを測ることができるセンサーです。ここで少し磁気センサーの実験をしてみましょう。

下のような簡単なプログラムを作成します。

初回起動の時は「TILT TO FILL SCREEN」というメッセージが出ます。磁気センサーを調節するために必要な操作です。

下の写真のようにマイクロビットを色んな方向に傾けながら、表面のLEDがすべて光るようにしてください。すべて光れば準備OKです。

準備ができたらにっこりマークが光って消えます。磁石を近づけてAボタンを押したり、磁石を遠ざけてAボタンを押したりして、磁気の強さを調べてみてください。磁気センサーは金色の端子部分に近いところにあります。

磁石の強さにもよりますが、

  • かなり近づける必要がある。
  • 近づけると数値は極端に大きくなる。

という傾向がみられると思います。

また実際に試してみるとわかりますが、磁石が周辺になくてもゼロになることはありません。これは地球の持つ磁気の力、地磁気の影響です。マイクロビットは常に地球の力を感じとっているんですね。そのため磁石がない時は大体20~30前後の示します。

プログラム

ではこれらを踏まえてプログラムを見ていきましょう。今回新規の工作はありません。プログラムは下のとおりとなります。

※クリックで拡大します。

割としっかりと作ったのでプログラムが少し多くなりました。ポイントだけ説明していきたいと思います。

変数「計測中」は腕立てふせの回数を測っている場合に1、測っていない場合に0となるようになっています。

変数「ダウン」は腕を曲げて身体が下がったと判断されると「1」になります。そこから身体が再び上がった場合に、腕立てが1回完了したとみなされ「0」に戻ります。

身体の上下運動は腹部のベルトが磁石に近づいたかどうかで判断することとします。その判定を常に行っているのが「ずっと」ブロックで囲まれた部分です。その最初には次のようなブロックがあります。

「もし、磁力(μT)絶対値が200より小さいなら」と読むことができます。これは磁石が遠ざかっている場合を表します。値を200とするかどうかは、先ほど実験につかった磁気テストのプログラムを使って値を確認しながら決めるといいでしょう。

実際に使うときは下の写真のように、腕を曲げて身体が下がったときにベルトについているマイクロビットが近づく場所に磁石を置いておきます。

Aボタンで計測開始/終了です。Bボタンでリセットします。

無線通信を使った改良版

ここまでの方法でも正しく動作するのですが、残念ながら実際にトレーニングをしながらカウント数を見ることができません。そこでマイクロビットを2個使用し、無線通信でカウント値を受信できるようにしたいと思います。

というわけでベルト側のプログラムには、先ほどのプログラムを次のように改良します。
①下のように「最初から」のブロックを追加します。

②下のように「ずっと」ブロック中の次の場所にブロックを追加します。

次にもう1個のマイクロビットのプログラムです。

これで完成です。ベルト側から回数の情報が送信され、もう1つのマイクロビットに数値が表示されます。

そのままでもOKですが、私の場合は以前に紹介したウォッチ型の工作に入れてみました。下のように床に置きます。

ちなみにウォッチ型工作の作り方はこちらをご覧ください。
https://tech.e3factory.com/stem/264

セッティング全体は下の写真のような感じですww。両サイドに写っているのはプッシュアップバーというトレーニング器具です。この位置に手がきます。磁石は裏返して腹部のベルトが近づくように位置をセッティング。ウォッチ型のマイクロビットは手前において、身体が上がったときに確認できるようにしています。

試してみると意外と心地よくカウンタが増えていきました。ただし、しっかり身体が下がらないとカウントされませんww。身体を上げてカウントが増えていない時の苦しみがステキですww。

というわけで本日は以上とさせていただきます。最後までありがとうございました。工夫次第で生活の彩りと楽しみも創ることができるマイクロビット。ぜひ楽しんでみてください。


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